Rotterdam Marathon完走記③Much Easier Than NY!yamako、エラスムス大橋で吠えるの巻。
こんにちは。
戻ってからのニューヨークは一気に夏の日差し。さすがは春を飛び越えて一足飛びに夏になる街ですね。
週末は近所のフリマのビアガーデンに行こう、もう決めているyamakoです。
さて、お待たせしました。ロッテルダムマラソン完走記③です。
①②をまだの方はこちらからどうぞ。
ハーフ、そして25km地点を過ぎると、レース冒頭に渡ったエラスムス大橋に戻ってきます。
アップダウンのないと言われるロッテルダムですが、25km走った脚にこの巨大吊り橋の傾斜はキツイと、経験者からきいていました。
だいたいハーフ以降、橋の難所なんて、NYCMと一緒。あのQueensboroよりきつい橋なんてまずないだろ、、、
そう思いながら橋を駆けていきます。
駆け上がるにつれ、広がっていくロッテルダムの中心、高層建築群。
この辺りではまだ景色を楽しむ余裕すらあり、いやむしろ、エンジンが完全にかかってきたのか、序盤より元気でなんだか絶好調になっていました。
橋の上では、私の隣を走るおじさまが、
ふぅぅ、キツいねー、この橋は。
などと話しかけてきたのですが、私、、、
No problem. much easier than NY!I'm NewYorker!
…きかれてもいないのに、名乗った(笑)
そう、この辺りの興奮状態、変でしたね。あれ、VESPAが効いてきたんだと思うんですよ。。。ドーピングによる興奮状態ね。
その興奮のまま、橋の下を駆け下りて、加速して市街地へ。一旦ゴール付近を走って、また離れていくわけですが、この辺りは観客も多く、応援も賑やかでした。
…この辺りの加速ぶり、覚えてます。ずっとコンスタントに5:35/km以内を守ってきたにもかかわらず、ガーミンをふと見ると5:10/km、ついには5:00/kmとか出始めた!
これはマズイ、マズイやつですよ…
ですが、VESPAのドーピングによりハイになってるもんですから、このまま加速してゴール出来るんじゃないか、とか考えちゃったんですよね。。。
ちなみにこの5kmのラップがレース中の最速で5:30/kmです。
…VESPA、半端ないな…。
しかし今思い起こせば、これが終盤の地獄への始まり。
無理やりなけなしのパワーを引っ張り出してきただけ、そして無駄に脚を使っちゃっただけ。
今、思い返すと分かるんですよね。
…VESPA、恐ろしい子…。
ちなみに終盤に向けて、30kmすぎでも2本目のVESPAをドーピングしましたが、1本目程の爆発力はなく。もう爆発したとしても、動くべき脚が終わっていたからか。。。
レースは一旦、街の中心を離れて、ロッテルダマーの憩いの地、クラリンゲンの森KralingseBosに向かいます。
大体30kmから39kmまでをかけてこの湖の周りを走ります。うち、森が31kmから34kmで応援が途切れるから、そこが踏ん張りどき、との事前情報もありまして、ちょっとビビっていたんですよね。
でもまあ、まだ割にまだ元気だったので、そのままペースをキープして、脚を進めていきます。
なんの給食もでないロッテルダムマラソンですが、この森の入り口で1度だけパワージェルの支給がありました。
今大会のスポンサー、AA DRINKというオランダ、ドイツ、フランス辺りで展開されているメーカーです。
サッカーやロードレースのスポンサーなんかもしてるみたい。
ずっと5km毎にいただいてきたスポドリもこちらの製品ですが、なんか味がイマイチ…
我が日本、ポカリのような上品な飲み口でもなければ、
アメリカ、ゲータレードのヤンキーなパンチもない。。。
つまりは中途半端なんだよ〜!!
あ、ちなみに今や私はゲータレードのジャンクな味わいでなければ、なんだか元気が出ません(笑)
自分で携帯している好みの味のジェルはまだ残ってはいたんですけど、何だかまだ元気で余裕があったからなのか、魔が差して、、、
未知のジェルに手を伸ばす(笑)
…しかもフレバーがなんだかわからないのに口に入れてみる…。
…ぶはっ。。。ま、マズイ〜!!
多分バニラだったかと思われますが、マジで不味かった。。。
ギリギリで走っていたら、絶対に手を出さない代物でしたよね。。。
次の給水では、半泣きで水をもらって口をゆすぎました。ホント、魔がさしたとしか思えません。
そんなこんなで森を進んでいきますが、だいたい森を抜け、沿道の応援が戻り始めた34kmあたりから、脚が急に重くなりだしました。
ああ、来た。予想外に早く。
半年前のベルリンですら、38km過ぎまではもったというのに。
これはもうなんだろうか、
前日前々日に観光しちゃったから?
履いてるブルックスの足裏がだいぶ削れて消耗してたから?
でも路面はNYに比べたら、ホントにスムース、快適だったよ?
いろんな考えが一気に頭に巡りますが、結論はね、、、
VESPA。犯人はVESPA。あれで、無駄にパワーを使ったんです。
あー、もう今更この終盤で悔やんでも仕方がありませんが、今回も漏れなく発揮された自分のお調子者具合とVESPAが憎い!
もうこの後はどれだけ粘れるかです。
ラン友も、なんでも8割が1番辛いって言ってたし!
ああ、ホントに辛いさ!!
幸いなことに、35km辺りで、昨日夕飯を共にしたKくんの友人たちが応援に来てくれているというので、それも拠り所にして、無理やりペースをキープします。
自分がロッテルダムを走ろうと決めたとき、軽いノリで(行くわけないと思っていた)一緒に行こうよ〜と彼を誘ったんですけど、
あ、行こうかな。友達いるし。
と、あっさりきたから驚いたんですよね。
今回、ドイツから、アムステルダムから、ここロッテルダムにも友人が住んでいて、総勢8名が見にきてくれました。流石、海外育ちは違うな…。
初対面にもかかわらず、私まで応援してくれてありがとうございました。
コース上では、一度会っただけ、しかも白人の顔だし、分かるかな。。。
と思っていたんですけど、向こうから、yamako〜!!と見つけてもらっちゃいました。
本当、ありがたかったです。
でも、顔をあげる余裕もなく、もう前に進むだけで必死。
とりあえず、次の給水まで頑張れ、私。そしたら水飲む間だけは歩いていいから。。。(絶対だめだろ)
そんなギリギリで自分を騙し騙し脚を動かし続けます。そして少しずつ、ペースが落ちてきたのも分かっていました。
こちらがハーフ以降、39kmまでの記録。
ずっときっちり刻んでいたのに、ずるずると落ち始めています。
ああ、35kmから39kmの魔の4km…
サブ4したいんでしょ?そのためにオランダまでやってきたんでしょ?
必死で自分を鼓舞するものの、遂には35kmの給水で20秒くらい歩き、間隔が短くなった39kmあたりの給水でもまた20秒くらい歩いてしまいました。
あとでラップをみるとホントに十数秒歩いただけなんでしょうけど、その時は時が止まったかのような、その間何分もに感じていました。
だから、もうダメ…終了…なのかと。。。
とりわけ39km地点では、喉が渇いて乾いて、脚よりも水をがぶ飲みしたくて立ち止まってしまったのかも。
スタートから3時間半が過ぎて、日差しも高くなり、天気のよさも裏目に出始めていました。
40km地点でガーミンをみると、3:46。意外に時間はまだありました。(ほら、途中、VESPAで稼いだ虎の子がありますから)
あと2キロ、まだ間に合う…普通に走れたら…でも脚がもうめちゃめちゃ痛いよ…。
その時ね、沿道から聞こえてきたんです。
walk on〜♪walk on〜♪
with hope in your heart〜♪
誰かが歌ってる。皆、歌ってる!!
④へ続きます。